働く女性の24時間―女と仕事のステキな関係  野村浩子著 | 書評 読んでみんさい、この本!

働く女性の24時間―女と仕事のステキな関係  野村浩子著

野村 浩子
働く女性の24時間―女と仕事のステキな関係

 最近、女性マーケットについて調査をする機会があり、働く女性の生活観、仕事感、金銭観などに関心を持つようになりました。(今ごろ関心を持ち始めても遅いか?!)


 データで見ても男女とも晩婚化が進んでいる、離婚が増える一方で再婚も珍しくなくなってきている。労働市場では、女性の地位が、少しずつではあるが向上している一方、中高年女性はパート労働者としてかならずしも厚遇されていない職場に多く進出している。


 こんなデータの反映を、この本にも読むことができました。


 著者は元気の良い雑誌「日経ウーマン」の副編集長。日経ウーマンで行った調査のデータなどもまじえながら著者自身の経験も含めた「働く女性の姿」を勉強できる好著でした。


 その中で、なるほどと思ったのは、結婚したり同棲したりしても、自分の時間をしっかり持ちたいと考えている女性が非常に多いこと。これは、男性も感じているように思います。昔ながらの用語でいうと、男も女も自我が確立してきたということなのかも知れませんが、一緒にいることから得る安心感、安堵感も必要だけど、自己投資したり、パートナー以外の相談相手との対話時間(それが多くの人には読書かもしれません)も絶対に必要と感じる人が多くなっているということ。自分自身を考えても納得でした。


 また、女性が望むパートナー像として上げられていた「ヤギ男」と「トラ男」も印象に残りました。今求められているのは、「俺について来い!」方のトラ君ではなく、女性が働くことを自然に受け止め、家事も進んで分担するヤギ君の方が圧倒的に女性の支持を得ているとか。。。。いわく「トラ男」は絶滅寸前


 この他時代を写す数々のことば、海外の例(スウェーデンのサンボやアメリカでの代理母による出産など)も将来の日本、今の日本を考えるよいヒントになりました。


 男も読むべき女の本です。