EQ コーチングのスキル | 書評 読んでみんさい、この本!

EQ コーチングのスキル

上村 光弼, 松下 信武
EQコーチングのスキル―感情と行動に働きかける

 私はコーチングとものを体系的に学んだわけではありませんが、コーチは「コーチを受ける者の中に答がある」という信念のもとに、コーチを受ける者が自ら答を引き出し、パフォーマンスを上げるアクションを進んで取ることを助けるべきであるということが、コーチングの本質であるという説明を受けたことがあります。


 そのための方法として「傾聴のスキル」や「質問のスキル」がある、ということも。


 しかし、この本が指摘しているのは、スキルが活きて、コーチングがその成果を上げるためには、そうしたスキルがあることが助けにはなるが、コーチを受ける者がコーチに対する信頼を持っていない場合には、そのようなスキルは全く意味をなさないということ。 「信頼のないところではスキルは役に立たない」と。


 考えてみれば当たり前のようですが、私たちが往々にして陥りがちな「スキルの罠」をするどく指摘し、コーチをし、コーチを受けるときに、出発点は信頼なのだということを思い出すことは大切だと、改めて思い出させてくれたのが、この本です。


 また、元気付けられたのは、自分が目標を持って前進しようという姿勢を持たない者が、コーチとして他者を成長させることはできないということ。


 自らも生涯成長し、できれば他者を成長させる者でありたいと強く思いました。


 コーチングでの伸び悩みを感じている人を主なターゲットとして書かれていますが、良い上司でありたい、良いチームメンバーでありたいと願うすべての人にお勧めです。


表紙画像
3万部売れる本をあなたも出そう~プロ編集者が教える商業出版成功ノウハウ《個人アドバイスつき》
大勝文仁
第2水曜、第4水曜日
1680円/月(税込)
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