もうひとつの江夏の21球 | 書評 読んでみんさい、この本!

もうひとつの江夏の21球

佐野 正幸
もうひとつの「江夏の21球」―1979年日本シリーズ、近鉄vs広島

 以前「捕手論」という本の評 を書きました。それがきっかけで、ある方と知り合いになりました。


 また、本を読んで著者のところに訪ねて行ったりすることも、昨年辺りからたまにするようになりました。


 本というものが、人とのつながりを作ってくれる。。。そのきっかけは、やはりその内容に対する共感や感動です。この人のナマの声を聴きたい、という欲求が起こってきます。


 この本の著者にも興味を覚えました。


 読むきっかけは、どこで見たか記憶にない「もうひとつの江夏の21球」というタイトル。このテーマは、なくなった作家の山際淳司氏が書いた本で紹介して有名になりました。カープファンである私としては、必読書。そして「捕手論」。


 この本自体は、タイトルから期待できるほど、1979年の日本シリーズ最終戦について多くのページを割いていませんが、あのシリーズに対する近鉄ファンの思い、著者である佐野さんの西本監督との思い出、近鉄V1戦士との思い出など、人間味あるれる内容でした。「江夏の21球」は実は「水沼の21球」であり、あのウエストボールにバットを当てられなかった「石渡の21球」だったんだな、と野球ファンならではの記述があり、読んでいて心地良かったです。


 同時に、初めてカープが日本一になった1979年のことも思い出させてくれました。


 野球選手にとって、野球人生の中のたった一球が人生を決めることもある、というドラマも感じさせてくれる本です。


 この本を読むと、なぜ札幌出身の佐野さんが、近鉄ファンになったか、近鉄なき後、佐野さんはどうされているのかという興味をそそります。その答が、佐野さんのHP(プロフィールページ) にありました。


 是非お会いしてみたいと思います。


表紙画像
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