人生、勝負は40歳から! 清水克彦著 | 書評 読んでみんさい、この本!

人生、勝負は40歳から! 清水克彦著

清水 克彦
人生、勝負は40歳から!

「みのむし」さんからの投稿です。いつもありがとう。

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とても元気になれる本です。よくある「40代で身につけておかなければならない
○○」の類は、建前論に終始し、「ご立派なことを言うあなたは、本当にそんな
ことをやってきたの?」とツッコミを入れたくなるものが多々ありますが、この
本はちょっと違いました。

著者の清水さんは、文化放送のプロデユーサーで、執筆活動と大学講師の「三足
のわらじ」を履いているそうです。本書から「百戦錬磨の猛者」の印象を受け、
かなり高齢の方を想像していましたが、巻末のプロフィールによると、1962
年生まれで、なんと私と同じ44歳でした。マスコミの第一線で、修羅場をくぐり
ぬけ、培われた思考力や表現力はさすがです。

30代後半からの体力の衰え、また組織の一員として先行きが見えない不安など、
自らの経験を踏まえ、どのようにこれからの人生を考え、実行に移すか、という
一つの例を示しています。

どれも常識で考えれば目新しいことではないのですが、実例を出して、分かりや
すく説明されていたので、再度認識できたことが数多くありました。

特に印象に残った箇所が2つあり、一つは「三足のわらじは意外とうまくい
く」。もう一つは、「損得抜きが、プラスに働く」。

前者は、自らの経験で、「二足のわらじ」だと、どちらも頑張ってしまうので疲
れるが、「三足」になると要領が良くなって、ここまでしかやらないと切り上げ
るので、意外にうまくいく、という話。

後者は、局アナからフリーになった二人のアナウンサーの例(ただし名前は伏せ
て)を出し、金の亡者だった方よりも、金銭にこだわらない方に仕事が増えてい
た、という話です。

これから先どうしよう、と不安な同年代の貴兄に、ぜひ一読をお勧めします。