書評 読んでみんさい、この本! -13ページ目
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相手がわかるように教える技術 戸田 昭直著

 最近は本の著者に会うことを仕事上での目標としています。やはり人に会うことが自分を刺激する一番の薬になるように思います。


 今日は、「相手がわかるように教える技術」という本の著者である戸田昭直(とだまさなお)先生に会うことができました。


 大学で学生さんに教えておられるプレゼンの演習事業の説明などは、役にたちました。パワーポイント全盛の時代で、手作り、手書きの資料で、ほほえましい、でもしっかりしたプレゼンがまだ生きているという気がして、新鮮な感じがしました。


 学生たちのプレゼン能力を上げていくための細かなノウハウについては、実際の授業で使われている評価シートなどを見せて頂いたりして、なるほどこうやれば確かに着実な向上、そのための学生の気づきを引き出せるなと思いました。


 話を頂いた内容の一部、たとえば、プレゼンの評価をする際に、まずほめてから自信を持たせた上で欠点も指摘するなどの方法が、今日ご紹介する本には披露されています。


 アマゾンの評価では、「賞をとった人の本にしては内容が普通過ぎる」とのコメントも見られましたが、ノウハウというのは個別の部分を取ってみると案外単純なもの、誰でも考えつくものが多く、実はそういう単純なことの重ねやその組合せに価値が生まれてくるのではないでしょうか?


 そういう意味では、気づかせてくれることの多い本でお勧めできます。さまざまなチェックシートや各ページのフローチャートも使えると思います。


著者: 戸田 昭直
タイトル: 相手がわかるように教える技術

 


堺屋 太一「高齢化大好機」(NTT出版)

私の同僚の「こだくさんさん」からの投稿です。この間、ふぐを食べに行こうと誘ったら、「また私にこどもをつくらせるつもりですか?」と言われました。知らんちゅ―に!


高齢化をテーマにシニア・マーケットを具体的なデータに基づきながら著者が実例を
紹介しながら分析をしている。日本の高齢化を真正面から捉えるだけでなく、
文化・スポーツ・ショッピングなど次から次へと出てくる内容は読者を全く飽きさ
せない。


最後は、ビジネスリーダーの方々が業界ならではのシニア・マーケットの解説もあり、
あっという間に読み終えてしまった。現役世代はもちろん、シニア世代の方も十分楽
しめ、共感できる一冊です。

著者: 堺屋 太一
タイトル: 高齢化大好機

 

ちょっとまとめて英語系です

 このブログは始めるだいぶ前から、英語の学び方に関し思うところを書き連ねたその名も「英語の学び方いるいろ」というブログをやっています。


 始めた当時は別の会社におり、やや仕事の内容も違っていましたが、このブログにもちろん共通するものもたくさんあります。


 そのブログの別ページということで、英語に関する本を集めたページを作っておりますので、「英語関係まとめて」という感じでお披露目したいと思います。各書の書評はブログで行っているので⇒でリンクしてあります。英語に興味のある方、一度行ってみてください。ブログもよろしければ。。。。。


推薦した本の中ではまず国弘正雄さんの本を皆さんに読んで欲しいと思います。


http://www.geocities.jp/hirotoda2004/books.html  英語関連図書ページ

http://plaza.rakuten.co.jp/hirotoda   「英語の学び方いろいろ」



 


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ハイテク企業における英語研修 片岡秀樹著

 最近開店した丸善本店、その本の量にはびっくりしたり、嬉しかったり。

 いつも驚くのは英語の書棚。確か3階だったと思うけれど、TOEICの対策本、問題集だけでも棚をいくつも占領している。世の中の英語ブームは永続するかのごとく。たしかにその通りなのかも知れない。実は、私の勤める会社でも、ボランティアベースながら英語クラスをつくることにした。


 その準備として、現在企業向けの研修をしている会社の人たちと会ったり、講習会に行ったりということうを始めた。当たり前だが、そういう会社のプログラムはノウハウの集積、外にそれを容易に出すとは思えない。でも、そんなノウハウ開示本はないかな。。。。。と思って丸善で探しあてたのがこの本です。


 著者の片岡さんは、ハイテク企業数社でさまざまな部門を担当されるかたわら、国際化要員養成責任者としてさまざまな社内英語研修プログラムを企画し、約2000人の方々の指導をされたきた方だとか。プログラムを作るときの重要ポイント、体制づくり、使う研修会社、講師の選び方、フォローアップの方法、使うべき教材、テスト、プログラムの効果を最大化する方法など、実際に経験した人にしか分からない迫力のある実務書です。


 さまざまな英語学校、企業研修会社がいわばそのノウハウをブラックボックスにしている(当たり前ですが)中で、こんな本を書かれた片岡さんに感謝です。この本を参考に、今せっせとプログラム作りをしている私です。


英語研修

著者: 片岡 英樹
タイトル: ハイテク企業における英語研修―私の体験・ノウハウを伝授します

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さおだけ屋はなぜ潰れないのか?身近な疑問からはじめる会計学

 実は最近簿記の勉強をしており、「簿記はアートだ」と思わず叫んでしまったことがあります。この本を読むと、かのゲーテが「最高の芸術」と呼んだとか。俺は天才か!?


 金融に長くいた割には、会計の有用性に対する認識が低いのではないかという疑問が勉強すればするほど強くなる。。。もっと早く勉強しておけば良かった(残念!!!)。

 

 「おやっ」と思わせるタイトルについ釣られて買ってしまいましたが、お買い得でした。


 いくつか学ぶ点がありました。


 ひとつは、むずしかいことを易しいことばで伝えることの重要性。会計の本はとかく難しいように思える(実際そうですよね!)のが一般通念だと思いますが、この本は、筆者がかなりこの点に留意しています。(最近のインタビューでアップルのスティーブ・ジョブズが「アップルは最先端の技術を、もっとも使い易いかたちで製品にすることに長けている会社」といっていましたが、人を説得するにはこれが必要なんですね。


 著者の山田真哉氏は最近「世界一受けたい授業」に出演した「女子大生会計士の事件簿」というベストセラーシリーズの著者だとか。若いのにすごいです。


 例えば、先日紹介した京セラの稲盛さんの本にあった「一升買い」がトヨタの看板方式に通じているということが理解できました。私もよくICレコーダー用の電池を安いからといって大量に買うのですが、交換するときになってどこにおいていたのか分からなくなり、結局在庫として家やオフィスのいろんなところに埋もれてしまうという経験があります。必要な時に必要な分だけというのが、会計を理解した人の知恵のようです。


 あるいは、連結決算の話はベッドタウンの高級フランス料理店を例えに引いて、なるほどと分からせてくれる。会計とおおげさに構えなくても、読み物としてなかなか面白い本です。皆さんもいかが?


著者: 山田 真哉
タイトル: さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学

田原総一朗の聞き出す力

 テレビによく出る人、芸能人、アナウンサーなどの本を読むと、テレビから受けていたその人のイメージと、本から伝わるイメージがかなり違って、それがさわやかな感じを生むことってありませんか?


 私の最近読んだ本では、「田原総一朗の聞き出す力」という本がその一例だ。

 

 サンデープロジェクトに見る、とにかくうるさいおやじのイメージから、取材に命をかける、そのために徹底的に取材の相手を理解し、好きになることを心がけている一本筋の通ったマスコミ人の姿に彼のイメージが変わった。


 「ぼくは世の中に嫌いな人っていないの。とにかく人間というのが好きなんだ。まずその人の魅力を探りたいと思う。魅力というと言葉がきれい過ぎるかも知れないけど、まあおもしろいところかな。誰だってなにかしらおもしろいところがある。それを見つけて引き出したい。」(同書18-19ページ)


 このあたりが一番気に入った。とても純な心で生き、プロデューサー的発想で「おもしろい番組を視聴者に見せたい」という一心で番組を作っている。この辺、私もそういう仕事をしたい!という気がして、元気が出た。語り口も彼のそのままの言葉で、読みやすくてとても良いと思う。お勧め!


著者: 田原 総一朗
タイトル: 田原総一朗の聞き出す力―仮説を立てられる奴が生き残る!


人生設計に役立つ数学

 人間やらなければならないと分かっていても、実際に行動を起こすまでに時間がかかることの何と多いことか?心配、心配といつも気にしつつも、具体的に問題の大きさがどのくらいのものかが分からないままにしている。


 昨日紹介した佐藤教授の「人はなざ負けパターンに。。。。。」にも書いてあるが、まず立ち直りをするためには、現状認識をしっかりするところから始めなければならないそうだ。


 だれにとっても、こうした問題の最たるものがお金の問題だろう。


 年金額が減るっていうけど、いったい何歳までにいくらくらいためておけば安心できるのだろう。それだけためるには、今もっている資金の運用に加えて、いくらくらい毎月積み立てたらいいんだろう?運用利回りがいくらだったら、今もっといるお金が目標額に達するのだろう。。。。。。


 今ある資金を運用しながら終身で受け取ると、毎月いくらずつ受け取れるのだろう。


 でも、公的年金っていったいいくら受け取れるんだろう?


 疑問はこのほかにもさまざま。こうした身近でありながら、やっかいな問題に、平易な数学で対処するノウハウを丁寧に、かつ面白く解説した好著だと思います。


 これでまず現状認識を(自戒をこめて)!


著者: 藤本 壱
タイトル: 人生設計に役立つ数学―必ず得する実益計算&選択のための87項

ご参考に章立てをご紹介しておきます。


プロローグ 本文に進む前の基礎知識
第1章 預貯金と積立の数学
第2章 保険の数学
第3章 年金の数学
第4章 ローンの数学
第5章 税金の数学
第6章 投資の数学
第7章 会社数字の数学
第8章 人生設計の数学



 

人は、なぜ負けパターンにはまるのか?

 著者は専修大学教授、そして同大学の女子テニス部監督で専攻はスポーツ心理学。


 実はこの佐藤雅幸先生、私の大学時代のテニス仲間です。


 専修大学女子テニス部をかつて日本一のチームにしたこともあり、そのスポーツ心理学のビジネスへの応用ということで、企業研修での講演をいくつもこなされているとのこと。あの松岡修造のジュニア育成プログラム「修造チャレンジ」でもクラスを受け持っているとのこと。


 案外友人が何をやっているかということについては知らないことが多いものだが、彼に20数年ぶりに再会をしたのをきっかけにこの本を手にとってみて、気づかされることが多かった。


 それと同時に、250ページほどの本の至る所に自分を元気付けてくれるメッセージが数限りなく配置されていて、読後感は「癒されかつやる気にさせられる」というところ。私生活でも、仕事においても一握りに成功と、数え切れない失敗をしてきた私には、最終章の「人生はリーグ戦、途中経過に一喜一憂することなかれ!」がそうしたメッセージの中でも最高のものでした。


著者: 佐藤 雅幸
タイトル: 人は、なぜ負けパターンにはまるのか?―泥沼から抜け出し、「勝ち」をつかむ心理学


稲盛和夫の実学「経営と会計」

 ご存知京セラの稲盛名誉会長の著作。


 稲盛さんの本はあまり読んでいなかったけれど、近々紹介させて頂くつもりの別の会計関連の本にこの本への言及があり手に取りました。


 一言でいうと「実学」という名に相応しいビジネスの現場での経営者の責任感に裏打ちされた会計論。


 技術者出身らしい本質を追求する姿勢が今も京セラで受け継がれているという京セラ流会計方針をどういういきさつで作り出してきたのか、その底辺にある稲盛さんの従業員や株主への経営者としての責任感、企業としてのあり方に対する哲学、そういったものがビシビシと伝わってくる「会計論を超えた会計の書」という感じがしました。会計の本を読んで感動したのは初めてでした。


 この本から連想したことばをいくつか列記しておきます。


・基本に忠実であること

・伸びる会社は従業員から尊敬される経営者がいる

・何でも疑うことから新しい発見がある

・ビジネスの基本は人と人の信頼

・文化人だけが人間国宝じゃない。立派な経営者も人間国宝だ!


訳の判らぬ書評となりました。残念!


著者: 稲盛 和夫
タイトル: 稲盛和夫の実学―経営と会計


はじめまして

 金融系会社で社内トレーナーをつとめる私が、読んで感動、納得した本を紹介していきます。


 横道に時々(いや、多分かなり頻繁に。。。)それる時は、子供に伝えたいこと、人にあって聴いたお役立ち情報、時事コメントなど地道に書いていこうと思います。


 よろしくお付き合い下さい!


著者: 安達 洋
タイトル: ビジネス英語<短期戦略>マネジメント

 ビジネスに携わる人の英語の対する関心の高さは社内でもムンムン感じます。

でも多くの人が「英語を究める」姿勢で自分を縛っているために、上達していかない自分にフラストレーションを感じ、そのうちそのフラストレーションに押しつぶされ勉強の意欲を失っていくという現実があるのでは。。。


 僕も英語自習派でずっとやって来ました。留学や海外勤務という経験もさせたもらいましたが、自助努力はしてきかつもり。時間が取れない分は、自分流の勉強法をいろいろ考え、小さな進歩を重ねてきました。


 そうした僕の立場で、この安達さんの本は目線が同じ点で、あまりに的を得ているので感動しました。


 仕事をこなすように英語の勉強をマネージするという、実業界出身のトレーナーならではのユニークなアプローチで、英語学習と格闘する多くのビジネスマンに希望を与える名著だと思います。この他、彼の実践的企業内研修プログラムの設計、運営について書かれたもうひとつの名著も紹介しておきます。


著者: 安達 洋
タイトル: 日産を甦らせた英語


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